東北・北海道ツーリング&ミーティング2016/~苫小牧~釧路~厚岸
9月14日(水) 明治の古豪に会いに

らしからぬ暮らし?
 かつて、早起きはともかく、早寝と早起きのセットは旅行の時だけの特別な出来事でした。でも「しのぎ」を卒業して以来夜更かししなくなったんで、今じゃそれは珍しくもないありふれた日常。しかもほぼ毎朝ストレッチ、軽い筋トレ&ウォーキングで汗を流してるし、プーにゃたばこ買う資格なし!と、たばこ買えなくなってもう3か月。えらい変わりようです。ま、一番驚いてるのは私自身なんですが(笑)。もちろん今朝も早々と目が覚めたんで、部屋でそ~っと朝練済ませちゃいました。でもまだレストラン開いてないし・・・。こんな時は朝のお散歩が一番。いつものウォーキングみたいにシャコシャコ歩けませんが、広い船内は結構歩きであります。



 甲板に出てみると風もひんやりしてて、だいぶ北上したのが分かります。北の大地はもうすぐそこ。今日はジーンズと長袖が良さそうです。




腹は出てても腹は減る!
 ゆんべあれほど食ったのにちゃんと腹減るもんなぁ・・・困ったもんです。こんなに腹出てるのに(笑)。と言っときながら、朝食バイキング一の膳を和で、2の膳を洋で決めて。これでも随分少なくなったんですよ。以前は和洋折衷の3の膳にデザートの4の膳までありましたから。

  

 いや、それより何より、今日は大義(?)のため日没前に釧路に達しなければなりません。となれば途中で何か食って昼寝なんてとんでもない!ここでしっかり食うは必然!セットで付いてくる眠気も、苫小牧着まで時間はたっぷりですから安心です。しかし繁盛してる航路は入港から下船までが長いです。トレーラー多かったもんなぁ・・・。予想通り下船は11時20分頃、は織り込み済みながら気が急いてしまいます。そして・・・





5号北海道上陸!
 
ついに5号北海道上陸です!これでウチの全車が北海道の土を踏んだことになります。さぁ、ルートもチェック済み。東に向かってそれスタート!



 道道259~R234は流れもまずまず。車窓を流れる北海道らしい景色に、また来ることができたことを感謝せずにはいられません。さぁ、どんどん行くぜぃ!通過に決めてた安平も・・・。いえね、そこに極上のD51がいるんですけど、平日は見せてくれないらしいんでそう決めてたんですが・・・。安平の文字見たら・・・ダメ元チョイ寄り!と左折した安平駅はどこにもその形跡見当たりません。あわててネットでチェックしたらもっと先の追分駅じゃん!ハイ出発!でこの寄り道が呼び水になって、結局追分の寄り道が決まってしまいました。ちょっと見るだけ、って。



 ところが追分駅行ったけど・・・どこよ?駅周辺見てもすぐには分かりません。駅員に聞くつもりで待合室入ってようやく判明。結構離れてます。でもそこは車の強みで速攻&発見!



 極上のD51はやはり見えません。向こうの煙室戸と動輪は本来保存されるはずだったD51241のものです。蒸機全廃直後の'76年4月、扇形庫全焼で他の蒸機、ディーゼル共々焼けてしまったそうです。



 しかし線路からもかなり離れてますね。かつて機関区のあった場所にしてもずいぶん奥まったとこにあります。屋外には貨車とスハが野ざらし的な置き方ですが「車庫」の中には・・・



 いました!よくは見えませんが光るナンバープレートが極上であることを証明しています。あ”~見たかった!さ、寄り道はこれくらいにして・・・。その後もR234は相変わらず順調で、入ろうかとチェックしておいた店を次々通過します。だって思惑以上に腹減らないんだもん!




道東道をちょっとゆっくり走る
 追分町ICで道東道に乗れば後はひたすら東進。ただ問題は距離より運転速度です。片側1車線でも北海道は流れが早いですからね。80キロ巡航と行きたいとこですが、はるか後方の後続車はあっという間にすぐ後ろです。張り付いてくるなら意地悪の一つもしやすいんですが、ちゃんと車間空けて付いてきてくれると申し訳なくって。でも90キロ超えるとエンジンが唸りだすんですよねぇ。あ、唸るって別に調子悪いんじゃなくて、グンとパワーアップしちゃう感じ。変な例えだけどゼロ戦の2速過給機ONみたいな・・・んなわけあるかい!で、2車線になるたびに減速して追い越しを促します。やさしい?邪魔にされたくないだけっす!



 14時半頃、さすがに腹減って平原SAで一休み。でも数少ない食い物屋は・・・まぁ、良いお値段ですこと。晩飯のこと考えると、しっかり食うわけにはいかないからちょうど良いんですけどね。

         

 もちろん食わない、という選択肢もありましたがポテトとコーヒーで手打ち。晩飯が益々楽しみになってきました。




ちゃんと調べないから・・・
 今日最初の目的地は、阿寒町の炭鉱と鉄道館。そこに保存されている、旧国鉄払い下げ機で旧雄別鉄道のC1165がお目当てです。道東道の終点を左折して20分程らしいし、戦前は佐倉や勝浦配置の時代もあったそうなので寄り道することにしました。ところが、元々グーグルマップで見つからないのに、博物館の類なんだから何とかなるべ、とロクに調べずに走り出したからさぁ大変。丸っきり分かりません。あると思った案内も見当たらないし・・・。すぐ済むと思ったから寄り道したんですよ。後がつかえてるんです。これじゃ諦めるより手が無いじゃないの!でもダメ元!と改めてネット検索したらようやく地図情報が見つかりました。で、走り出したら何のことはない、さっき行き過ぎと思って折り返したもっと先の「丹頂の里」内のキャンプ場にありました。ちゃんと調べなかったからえらいロスタイムです。



 以前は旧阿寒駅跡にあったそうですが、’88年にこちらへ移転し「炭鉱と鉄道館 雄鶴駅」となっています。中は資料館ですがお目当てはあくまで蒸機。許可いただいたらさっそく撮影開始!



 しっかりした屋根下で手入れも行き届きなかなかのコンディションです。ローカル線の終着駅のような佇まいも好ましいです。



 訪れる人も少ないでしょうが、これからも大切にしてほしいものです。




明治の古豪に会う

    

 お次は今ツアーの目玉の一つ、釧路製作所に保存されている旧雄別鉄道の8722です。あ、大義とか言ってたやつね。この機関車は明治44年に英国から輸入された8700型をモデルに汽車会社で制作された18両の内、旧国鉄から旧雄別鉄道に払い下げられた2両の片割れです。ノーベル書房による銀座への展示のため、この釧路製作所で輸入時の姿に復元したのですが、紆余曲折あって銀座には行かずそのまま保存することになったそうです。ここはグーグルの地図で一発なので遅れを取り戻すべくナビ任せでひた走ります。やがて「目的地は右です」の声と同時に8722が見えてきました。お~これか!過去何度か計画しましたが、やっと来れました!



 その傍らに5号を止め、まずは事務所へ挨拶に。快く許可していただいたのでさっそく撮りまくりぃ~!大分薄暗くなってはいましたがそこはさすがのデジカメ。肘を固めてブレさえしなければ何事もなく撮れます。

   

 輸入時の姿に戻した、と言うだけあって配管等明治の蒸機らしくシンプルな運転室です。でも古典機と言っても明治時代なら最先端のハイテクマシン。東北本線をぶっ飛ばしてたはずです。

         

 元は英国製の8700型がベースですが、明治とは言え44年ともなると、そのあとに続く国産機の出現を予感させるようなデザインになってる気がして、なんとも味のあるカマです。はるばる見に来た甲斐があったってもんです。

 いやぁ~、間に合って良かった!日没前かつ釧路製作所の営業中でないと意味がありませんもの。間に合わなくて翌朝だとその先の予定がきつくなっちゃう!だから急いでたんです。まぁ、その割には・・・でしたけどね(笑)。帰りに事務所へお礼に行ったら、5号のナンバー見たんでしょうね。習志野からですか!と驚いてました。さて、もう一丁行きましょう。



デジカメの威力
 今回は、5号で北海道を走きることが目的でしたが、どうせそこ走るなら、と次々と保存機めぐりを組み込み、ナビタイムで分単位のスケジュール組んじゃいました。日没の早い北海道ですが、デジカメあるから大丈夫!って。



 実際ナビに連れられて本日ラストの幸町公園に着いたときは、もうずいぶん暗くなってしまいましたが、肘をガシっと固めると、本当は↑でも↓こうやって撮れちゃうんですから大した道具です。三脚すら無用です。おかげで日没を気にせず予定が組めちゃうというわけ。



 おっと、忘れちゃいけないスマホナビ!こいつのおかげで無駄なく走れたんですから。ま、正しく入力できた時限定ですが(笑)。ハイこれにて本日の作業終了!やや遅れながら予定を全て消化できました。ではお宿へ。




厚岸のレトロなお宿
 今宵のお宿は厚岸駅前、創業明治25年の老舗ホテル「五味」です。翌朝がノシャップ岬だしその後がハードなので、少しでも東に移動しておこうと思ってネットをまさぐると厚岸あたりが具合が良さ気。しかも牡蠣が相当有名らしいことが判明。そりゃ食わにゃなるまい、ってなるでしょ。でも選べるほど宿がなくてここになりました。泊まりも料理も高!なんですけどね。で、さらにネットまさぐって、食事は宿じゃなくても近くのコンキリエってぇのが安くてうまいことが判明。最近あまり量食えなくなってるから、セットメニュードカンで食えませんでしたじゃもったいないし、朝食付いちゃうから残りを翌朝に持ち越せないし・・・。なら好きなものを好きなだけのほうが良いに決まってます。なので素泊まり&外食に決定!で、チェックイン済ませて入っていくと・・・なんかとっても昭和より前のレトロ感。



 そして部屋に入って!!!こりゃまたなんともレトロな和室です!



 写真は翌朝撮ったものですが、古いながらも広い部屋は隅々までお手入れが行き届いています。調度品も安物じゃない感じで、まるで昔の高級旅館みたい。そう、こりゃホテルじゃなくて旅館ですよ。創業明治25年は伊達じゃない!ってことはトイレは共同?と奥の扉開けたら!!!なんと真新しいユニットバスです!もちろんトイレはシャワー付。でも結構前のタイプみたい。お湯溜まるまでチョイ待ちですから。おそらくそこは元々トイレのあった場所にユニットねじ込んだんでしょう。かなり狭いです。でもとにかくきれい!なのでトイレのドア開け閉めするたびに新旧のギャップを楽しめます。なんか・・・どこでもドアみたい!(笑) 





炙屋で一人炙り宴会
 さて、予定より遅れて着いたんでささっさと繰り出さないと。駅裏の丘の上でひときわ明るい建物が、ネットで調べたコンキリエですが、線路をぐるっと迂回しないと行けないので結構歩かされます。ま、歩数稼ぎにはちょうど良いですけどね。で、着いてみたらひと気が無くてもう閉店?の雰囲気。炙屋だけは間に合うはずと2Fに駆け上がると・・・間に合いました。でもラストオーダー8時なんで追加はなしで、と店員。このまま閉めちゃおうか、ってとこへ入ってきたちょっと迷惑な客だったかも(笑)。早速物色して次々トレイに並べるんですが、いや、あるはあるはの大騒ぎ。でも調子こいたら確実に残ります。もう若くないんですから、最近の胃袋事情考えないとね。もちろん牡蠣ははずせませんから大振りのを4個奮発。それにあれやこれや乗っけて〆て3700円!は安いかも。で、店内入ってびっくり&納得。だれもいなくてお客は私一人。ひと気が無いわけです。店も焼き場も独り占め!



 店のおねぇちゃんに焼き方教わったら戦闘開始!まずは牡蠣を網に乗せ口が開くのを待ちます。その間にナマを。結構歩いて薄っすら汗かいてますし、目の前に熾きだけの炭火。まずい道理がありません。雄たけび上げたいくらい(笑)。他の食材も次々網に並べてたら、おっ、牡蠣が口空けましたよ!
 

 

 ん~、こりゃたまらん!ぷりぷりっす!おっ、ほっき貝も口開けました!もうどいつもこいつもいちいち旨いったらありゃしない!しかし少なめに見積もったつもりでもやはり取り過ぎたようです。旨いけどそろそろ降参です。



 で、残った量はちょうど朝飯分くらい↑なので持ち帰りは?と聞くとすぐ入れ物出してくれました。地方の食に対する、うんと出してもてなすけど残ったら持って帰る、という考え方。大事じゃないんですかね?衛生上云々なんて言わないでさ。帰りに歩数稼ぎもかねてコンビニに追加燃料買いに行って今日も1万歩達成!朝飯も確保したし、一杯やって寝るか!

 

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