西方行脚2016/自宅~大井川~浜松
5月27日(金) 前途多難!?

なんとなく・・・な旅立ち
 天気で幸先も何もあるもんじゃない!くらいのこと分かってるんですが・・・雨の出発。写真撮りにくいし、なんかヤナ感じ。ヒーターコックの修理が間に合わずCOOLでもHOTでは窓の曇りも逃げ道ナシ!こまめに拭く一手です。なんかちょっと憂鬱・・・。でも出発前に大きなエラーを2つもやっつけたんです。それはもう神がかり的と言っても良いレベルで。だからな~んも気にせず西に向けて走るのみ!なんですけどね・・・。



 ちょっとイントロ長くなりますが、遡って5号との出会いや当時のコンディションのご披露から始めたいと思います。とにかくいろいろあったんで・・・





復活させちゃった!?
 そもそもこの5号。ガレージサイコーにレストア依頼で入庫するも、見積もり見た家族の反対にあって放棄したものを、'13年6月にいただいちゃった!のが馴初めでした。とにかく20年近くおねんねしてた車でしたから、今井会長の指導のもと、けっこうあちこち手を入れたものです。燃料タンクも、そりゃぁもうすさまじい状態。燃料の出口は完全に詰まってたし、錆取剤で2度洗浄してもまだ錆残ってましたから。本来ならもう1度だったんですが、フィルターで錆濾しちゃえばよかんべ、と組み付けちゃいました。幸い'14年4月に復帰して以来、3速シンクロのヘタりですかね?入れるのにコツが要るようなところもありましたが、フィルターに錆を見ることもなく順調に走っていました。




神がかり PartⅠ・Ⅰ/ミッションアウト!
 それが昨年10月19日。事態は急変します。こいつ暖気中にウチの車庫で動き出しちゃったんです。幸いすぐ止まりましたが、事後1,2速とバックは入るけど3,4速入らず。当然自走による工場回送は不可能に。しかも折悪く4号が復帰作業の真っ最中でしたから、当分持ち込むこともできません。まぁ、4号復帰の目途はほぼ立っていたし、遠出は翌年5月だし。焦ることもあるまい、としばし家車庫のリフトに上げっぱなしとなりました。いずれはミッションO/Hしなきゃ、と思っていたので、それが期せずして遠出の前にウミが出たようなもの。しかも工場には解体したSB1(GL)のエンジン&ミッション残ってます。これはもはや吉兆!ガレージサイコーの神様降臨、いや、神様待っててくれた!を確信しました。ちなみに、'15年12月の我が家の運行状況は最悪で、稼働率は一時はなんと20%まで落ち込みました。1号/車検、3号ミッションオイルダダ漏れ、4号/復帰前、5号↑の状態。5ハイも抱えてながら2号しか動けなかったんですから。暮までに60%まで回復しましたが、一時はどうなることかと・・・





神がかり PartⅠ・Ⅱ/ミッション全とっかえ
 12月16日、ようやく4号が復帰して入れ替わりに5号が入庫。さっそく、ギヤの欠け等目に見えるエラーが見つかるはず!とミッションをバラしたんです。ところがどこにも異常は見当たりません。こりゃ困った。ダメなとこをドナーと交換してサクっと直しちゃうつもりでしたから。もうこうなったら全とっかえしかありません。しかしドナーのポン付けにも抵抗がありますから、O/Hしたうえでの全とっかえとなりました。不安は極力無くしておきたいですからね。





さいとーさんは客じゃない
 で・・・3か月かかっちゃいました(苦笑)。だってやってくれないから素人の自力ですもの。載せる前のやり直し数回に載せてからのやり直しもたっぷり経験させていただきました。中でも載せてからのやり直しは堪えましたね。手伝ってもらって組み付けて、どんな感じ?とシフトレバー動かして・・・。1速・・・硬いな。2速・・・も・・・。バックは・・・入るけど・・・硬い・・・。3,4速・・・入らない!今井会長に見てもらったら「ハイッ、やり直しぃ~!」と嬉しそうに(笑)。しばし茫然自失。空しくシートに身を沈めていました。しかしやるっきゃない!と一念発起。バラしにかかり30分でミッション降ろせちゃいました!最初に降ろしたときは半日がかりだったのに。なのでその日はルンルン気分で帰りました。な~んにも解決してないけど(爆)。




まさか!の布石

 その後シム1枚入れ忘れ&シャフトのナットの締め方間違いが判明して何とか組み付け完了。載せてもシフトレバーに違和感ナシ!こんなに軽かったっけ!?と思うくらい。ついでにずっと動かなかった燃料計も、タンク内のゲージ交換で動くようになったし。3月末には車検も取れて晴れて路上復帰できました。実はこのゲージ交換が後に思わぬトラブルの伏線となるんですけどね。と言うのも、ゲージの脱着ってハンマーでタンクを結構強くたたいてするんですよね。それでタンク内壁に残って張り付いてた錆を落としてタンク内にバラ撒いちゃったらしいんです。もちろんそんなことは知る由もなく、さっそく長距離テストとして4月1~3日で上越&磐越蒸機追っかけに出撃。以後順調に走ってくれてました。それが5月14日、東関道走行中に2度目の神降臨の予兆が・・・。





神がかり PartⅡ・Ⅰ/止まっちゃった!
 バンドの練習を終えて東関道を走っている時でした。急に吹けなくなってきて、あれよあれよという間に止まっちゃったんです。直ちに路肩でチェック開始!で、燃料フィルターにはガソリン・・・来てます。キャブ不調でかぶったか?とプラグ見ると程よい焼け具合。ってことはやっぱ燃料?そういやフィルターのガソリン少ないか?でもゴミは見当たらないし・・・。ちょっと振って・・・。お、かかった!と走り出すとまた止まる。これを繰り返すうちにタンクの錆!と確信してダメ元でタンクをハンマーでコンコンしたら・・・かかった!うまいこと錆粉が落ちたようです。もちろんそれで解決したわけもなく、他の日に首都高でもブスブス。でも原因分かってるんで今度は燃料ホース抜いてプーっ!いとも簡単に復帰できました。とは言えこのままでは遠出は無理です。再度燃料タンクの徹底清掃か交換しかありません。ま、交換はあり得ませんが・・・





神がかり PartⅡ・Ⅱ / このタイミングで!
 さぁ、どうする?ホテルもフェリーも予約済ませてるんで、全て中止か強行か直すしかありません。直すったって・・・間に合うんかいな?ネット検索でサンポールが「酸がきく」とかで良いなんて情報見つけて、やってみようかと思った矢先でした。ヤフオクにSB1の燃料タンクが・・・。でもどうせ錆びてんでしょ?と写真見ると・・・え?なんか様子が違います。これひょっとして?いや、迷ってる暇はありません。ダメ元で取るしかありません!ダメならサンポール!



 手元に届いてびっくり!タンクの底に錆が無いどころか塗膜がきれいに見えてます!洗浄してもゴミのゴの字も出てきません!旧車でこんなコンディションの燃料タンク見たの初めてです!しかもこのタイミングでですよ!これはもう「行け!」という神のお告げ以外の何物でもありません!そして交換したのが5月21日。出発の6日前でした。念のためキャブもO/Hしてもらって準備万端!自信満々で出発の朝を迎えたんです。それが冒頭に書いたように「なんとなく・・・」だったんです。さぁ、そのカンは当たってるんでしょうか?




キャブに何か?
 そんな気持ちとは裏腹に雨の中を順調に走ります。しかし「しのぎ」時代よりちょっと出が遅れたからか、隅田川渡るあたりから渋滞がひどくなってきました。まるでそれに合わせるかのようにエンジンがブスブス。アクセル踏んでないと止まっちゃいます。渋滞でエンジンルームアッチッチ!でキャブがパーコレーションでも?しばし路肩に停めて一休み。これで直ってもなんだか先が思いやられます。が、10分ほど休んで再始動すると何事もなかったかのように。やれやれ。久々の立ち食いそばをすする頃には気も大分晴れていました。その後も時々似たような症状も出ましたが、本町から首都高入るとごく普通に走ってくれて、いつしか不具合のことは忘れていました。





久々の大井川鉄道
 概ね順調に走って昼前には島田金谷ICへ。ところがR473を走りだした途端朝と同じ症状に見舞われました。やはり踏んでないとエンジン止まります。しかも今度は再始動に時間がかかるようになって長いクランキングする羽目に。止めたくありませんから信号待ちでも軽く踏んで回しておかないと。そうこうするうちに福用駅でテツ1名発見!もう場所探しの時間も精神的余裕も失ってましたから並ばせていただくことにしました。待つことしばし、かわね1号がC108に牽かれて福用駅を通過してきました。*写真をクリック!

 いつもなら直ちに追跡開始!なんですが、今日はとてもじゃないけどそんな気になれません。まだ初日だというのにこんな不具合囲って・・・。追っかけは即刻中止!アニーさんのお店に向かうことにしました。これは元々組まれていた予定で、念願のコーヒーショップをオープンさせたのでお祝いに行くことにしていたからです。ですが今日の場合それだけじゃありません。ホンダ車に造詣の深いアニーさんのこと。きっと何か良いアドバイスいただけるはずです。もうワラにもすがる思いで走りました。





不具合追加ぁ~!?
 不具合囲ってると言っても、高速を走る分には何の問題もなくすこぶる快調。順調に西進していました。ところが知らぬ間に新たな不具合が忍び寄っていたんです。新東名のどの辺でしたかね?トンネル通過中に突如大爆音!もちろんそれが何を意味するかは瞬時にわかります。そう言えば朝からなんとなくほころびたような音してたな・・・。驚きはしませんが初日から二重苦かい!こりゃアニーさんとこ行く前に何とかしなくちゃなりません。一刻も早くカーショップに飛び込んで応急処置頼む一手です。浜松北浜ICで降りちゃいましたが、ここがアニーさんとこ行くのに具合が良いかどうかは眼中にありませんでした。





イエローハットみっけ!
 高速降りたらまずはスマホで近隣のショップ探しです。そしたら・・・あった!このままR152を走ればイエローハットがあります。地獄に仏!行ったからって直るなんて保証はありませんが、そう思わずにはいられませんでした。そして爆音響かせ入店。マフラーパンクしたみたいなんだけど、と言うと「見てみましょう」とリフトアップ。するとクルーが「モロ折れてます!」と。漏れてるどこじゃないようです。




 応急処置で良いんだけど助けて!とすがると「やってみましょう」と作業開始。パテ、テープ、針金駆使して20分ほどで繋いでくれました。エンジンかけると静か、とは言えないまでも走り切るに十分そうな仕上がりでした。これで不具合-1!お礼言って喜び勇んで走り出して・・・100mも走らぬうちにまた爆音!(笑) 当然ぐるっと回って再び入店。「音で戻ってくるの分かりました」と笑顔でお出迎え。さぁ、振出しに戻って再び作業開始!なんですがどうしたものか?クルーとあれこれ知恵を絞った結果、繋ぎシロを稼ぐために出っ張りを削り、プラグレンチの棒を添え木にしてパテ、テープ、針金でグルグル巻き、と決まりました。それにしてもこの若いクルー。いやな顔どころか、むしろ楽しそうに作業してくれてます。こんな古い車いじるなんて嫌だろうに・・・。そう思ってましたから、これはありがたい!そして見るからにこれなら大丈夫!という姿に仕上げてくれました。改めてお礼を言ったら「私も楽しませてもらいましたから」と笑顔で見送ってくれました。旅は道連れ世は情けと言いますが、もう初日からたっぷりと。ありがたいことです。おっと、まだキャブ問題はクリアしていません。アニーさんとこへ急ぎましょう。





お祝い持参のSOS!
 アニーさんにはご好意でここ数年、昭和のホンダ車ミーティングにでっかいドームテントや受付のテントを提供していただいていました。ところが今年は、ずっと念願だったコーヒー店をリタイアを機にオープンさせたため参加できないとのこと。にも拘らず運搬用の車ごとお貸しいただけるという、ありがたいお申し出を受けていました。とくりゃぁ、ただ借りに行く、なんてガキみたいなこたぁできません。行きがけにこれまでのお礼もかねて、何がしかお祝いの品持参してお邪魔しようと思っていました。つまり元々あった予定ですが、今日はそれに"SOS!"の気持ちも込めちゃった!といった次第。





アニーコーヒー
 イエローハットで1時間近く復旧作業してたんで着いたのは、予定を大幅に遅れて16時半過ぎ。まずはお祝いの品の花を献上したら既に・・・ありゃ、いっぱい!結構フンパツしたつもりでしたが遜色・・・ややあり(苦笑)。でも気は心でお許しを!・・・って、それどこじゃないっしょ!




 早速ボンネット開けてあ~だ、こ~だ・・・。ですがアニーさんにも見当付きかねてジ・エンド。明朝お邪魔するきどさんに電話で事情を話し助力をお願いしてひとまず終了。これ以上どうにもなりませんからね。で、コーヒータイム!アニーさんのこだわりの一杯をいただこうじゃありませんんか!



 どうです、店頭にデンと構えたこの焙煎機からして尋常じゃないでしょ?そして壁に貼られたこのこだわり宣言!あ、オーダーする前にこれ読んどいたほうが良いですよ。一杯のコーヒーが共されるまでの時間がドラマに変わりますから。


             


 素材、道具はもちろん、徹底的にだわったこの入れ方!もはやこれは一つのエンターテイメント!ショーです!心していただかなければ失礼に当たります。でもいつもはインスタントをカップに入れてお湯じゃ~だもんね。出される前に緊張しちゃって味分かんなくなりそう(笑)。



 メニューはコーヒー3種類のみで、私のオーダーはMaya Vinic。強烈なキャラに襲われるかと思いきや、味&香のバランスシートは限りなく円!目の前のパフォーマンスに反して、なんだか肩透かし食らったよう、なんて言ったら失礼なのかと思って聞いたら、それこそがアニーさんの狙いどころ。私の感想にしてやったりの笑顔でした。・・・インスタントの舌でっせ!まぐれまぐれ!(笑)



 添えられたラスクは主役を引き立たせる名脇役。他に何もいりません。この二つだけでストーリーが完結します。何だかコーヒー通になった気分・・・なわきゃない!インスタントのベロでっせ!舌噛んじゃうよ!でもホントおいしかったです。味が分からなくても「アニーコーヒーショー」は一見の価値大ありです!ゼヒ!


 カフェ「Anny coffee(アニーコーヒー)」

 浜松市東区中野町17-1/TEL 053-581-9777





傷心の康川 1回目
 
さて、何も解決しないまま宿に向かうんですが、その前に康川。これも計画段階から決めてました。ただ、いつも康川なんでたまには違う店で、と浜松界隈あっちこっち調べたんですよ。そしたら・・・ここを上回る店は存在しない!ってことが分かりました。同じくらいの値段でこんな風にはみ出しちゃう店は見つからないんです。だいたいね、ここの食っちゃったら、ご飯が見えてるうな重なんて認められるワケないっしょ!で、康川1回目。でも今日は傷心のうな重です。味も心なしか・・・ウマっ!やっぱメチャウマ!少し元気出ました。







スマホが・・・
 ちなみにアニーさんとこから康川は、スマホでGO!のはずがバッテリー残一ケタなのに12→100V変換もUSBケーブルも忘れ!で充電不可。まともに起動できません。おまけにエンジンブスブスにCOOLでHOTな車内でもうヘロヘロ。今宵のお宿は「ホテルnanvan浜名湖」という浜名湖畔の宿だったんですが、ロードトゥー康川を上回る苦行(?)で辿り着きました。せっかく康川で注入したうなぎパワーも使い果たし、入室するなり倒れるように寝てしまいました。

 

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